世界数十億人のマーケットに、 自分発を届ける。
皆内 章吾/商品開発統括部 海外商品開発部
学生時代にDIYで自宅のパソコンデスクをつくったことがきっかけで家具に興味を持つ。大学では機械工学を専攻し、2007年、イトーキに入社。商品開発部門にて、新商品開発や既存商品の品質改善を経験した後、現在は海外向けの商品開発に携わっている。
「家具づくりの魅力は、企画するところから製品完成までを見届けることができること。最初から最後まで責任を持って自分の意見を反映することができ、幅広い知見も吸収することができる」と語るのは海外商品開発部 皆内章吾。彼の志に触れる。
Question.01
現在の仕事とミッションを教えてください
イトーキは、海外向けに『joyten』というブランド名で様々な製品を企画開発しており、今後ますます海外展開を強化していく方針です。北米、アジアなど世界各国に拠点を持ち、また現地企業とパートナーシップも組みながら、各地域のニーズにあった製品を送り届ける体制も整っています。
そのなかで私は、海外向けの新商品開発業務を担当。クライアントと打合せながら、ニーズにあった新商品開発に従事しています。海外出張も多いですね。アメリカ、中国、マレーシア、タイ・・・。これまで様々な国を訪れました。海外クライアントと直接会って、どんな製品を望まれているか、ヒアリングを行い設計的な改良ポイントなどを打合せます。また現地では生産拠点にも足を運び、設計通りの製品がつくられているか確認しにいくこともあります。
Question.02
この仕事で大切にしていることは何ですか?
国が変わればニーズも変わります。たとえばサイズ。欧米では体格の大きな人が多いですから、国内向け製品よりもサイズ感は一回り二回り大きなサイズがよく売れますし、チェアのシートも厚みを持たせたものが好まれます。
また、日本は地震が多い国ですからキャビネットは揺れても勝手に開いてしまわない仕様がベーシックですが、地震のない国ではそうした機能は不要です。あるいは東南アジアなどに行くと、家具は木製が当たり前で、スチール製の家具には違和感があるという国もあります。
このように、国や地域によって、文化や暮らし方、働き方も違います。現地に行ってそこで暮らす人たちの声を聞き、その人たちのニーズ、生活習慣、文化を精緻に把握すること。それは、海外向け製品づくりに携わる人間にとって重要なミッションの一つですし、知らなかったことを知ることは、自分自身の好奇心を満たす意味でも面白いと思います。
Question.03
これからのビジョン・夢について教えてください
私たちの目の前に広がるのは、世界数十億人というマーケットです。海外の展示会などに行ってみると、熱気もすごくてマーケットのスケール感をひしひしと感じます。これだけの市場を相手にしているんだと熱くなりますよね。でもそこで圧倒されてはいけない。私たちの製品には私たちにしかない強みがあります。デザイン性についてはすでに多くの外国人の方々に「Excellent!」と言っていただけることが多いですし、わずかな使い心地にまで細かく配慮されたものづくりは、日本ならではのものではないでしょうか。繊細さや丁寧さでは、他国の追随を許していないと思っています。そうした強みを伸ばしながら、今後も、自分たちのつくった製品が一人でも多くの人のもとに届き、世界中の人たちに「これはいいね!」と言ってもらえる仕事を重ねていきたいと思っています。
※所属部署・役職は取材当時のものとなります